(※ 解説1)
このお話は今から40年以上も前のものですが、高度成長時代の日本にあって岡潔はただ一人、人類の滅亡、否人類の「自滅」の危険性をいちはやく察知し、警鐘を乱打するのです。
岡によるとその原因は、隕石の衝突など物理的要因にあるのではなく、世界を洪水のごとく覆っている「思想」にある。当時の世界をリードする西洋の世界観や心の構造に問題があると見るのです。
その西洋の売物といえば自然科学ですから、日本の科学者として岡はその自然科学を検証しようとするのですが、その自然科学をこれほど根本的に、また理路整然と批判し得た人物は私の知るかぎり、20世紀において岡潔一人であるといっても過言ではないと思います。
無論、自然科学は学問ではなく、ただの思想だと断言し得た人も他にはいないでしょう。
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