(※解説8)
今や西洋の学問が花盛りであるが、西洋の学問が何をいい何をいわないかを、岡の晩年の思想を学ぶことによって我々は腰を据えて考えていくべき時ではないだろうか。
岡の思想はどうしても難解である。私から見れば岡は誠にシンプルで真直ぐな思想を残したのであるが、それが難解と見えるのは我々の方が西洋の浅くて複雑な学問にしがみついていて、西洋の学問の手法やその限界を破ることができないからである。
西洋の学問だけが永遠なのではない。日本人が先頭に立って、目には見えない「こころ」というものを前提とした各分野の学問を、これから立ち上げていかなければならないのである。岡は晩年、その世界を1人で開拓したのであって、道はすでについているのである。
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