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2018.05.11up

横山講演録(4)


対談 「情の世界と物理学」

【11】 バーチャルな世界

(横山) どうでしょうね。というか僕はね、第9識というのは一言でいうと「万物はつながっている」と、これを自覚するのが第9識じゃないかと思ってるんです。

 それまでは万物は個々別々(第7識)と思ってるでしょう。その個々別々の背後には、物理学で暗在系と呼ばれるネガフィルムの世界(第8識)があることがわかってきたでしょう。その一段奥の世界(第9識)は、そのネガフィルムの世界がバラバラにならずに宇宙の一点に統一されているはずでしょう。これがいわば宇宙の法則の中心ということでしょう。

 逆にいうと、その一点から光が発せられてネガフィルムを通り、それが最後にスクリーンに映し出されて、そうして時間空間の中に物質がある世界(第7識)になっているんだと考えればよくわかりますね。

 だからこの第9識は統一性ですわ。いろんな法則というのが統一性を持っているというのが一番不思議なことだけど、その統一されているというのは第9識という宇宙の中心がある。それがあるから万物は法則でつながっている訳です。それを悟るのが第9識の悟り、東洋の知恵の悟りじゃないかと、こういう風に考えてるんですけどもね。

 そして、その宇宙の法則の中心の背後に岡の発見した満々と水をたたえた「情の世界」があり、その「情」という流体が宇宙の中心から宇宙全体に吹き出している。だから我々は自然のどんなものを見ても、瑞々しい「情緒」を感じるんではないですか。

(小原) 第9識というと「造化」ということになりますか。

(横山) いえ、造化は違います。第9識は現在人類が持っている高等宗教の神、仏の世界です。日本人である岡はその第9識の世界を人類ではじめて突破して、真情の世界(第10識)を発見したんです。だから岡のいう「造化」はまだまだ深い世界です。

(小原) はあ。

(横山) このね、目に見える物質的宇宙を説明するためには、既に目に見える物質だけでは説明できないんです。少なくとも第9識から説明していかないと説明にならないんです。

 つまり宇宙の中心(第9識)から統一した法則が発せられて、第8識というネガフィルムを通り、第7識という時間空間のあるスクリーンへ物質が映し出される訳です。これはまさに今流行のバーチャル・リアルティーの世界ですね。で、既にこの物質の世界だけでは説明できない、第7識だけでは。

 第8識(暗在系)も要るというのは今の物理学でもわかってきた訳でしょう。そして、それだけではなく宇宙には中心があって、その中心から統一した法則が出てるんだということ。だから宇宙は整然として営み続けることができるんだけど、これがいろいろデタラメな法則だけだと宇宙はバラバラになるんじゃないですか。

(小原) その第9識というのは宇宙の中心である。そこから第8識の時間空間が生まれてくる。

(横山) いえ、時間空間は第7識です。第8識は絶対時間、絶対空間と僕はいうんですけど。

(小原) まあ、その言葉は注意して使わないと。

(横山) 固有時間といったらいいかな。時、時が生まれる。時という言葉が一番いいですね。計量できる時間ではなくて、過去、現在、未来という時が生まれる。

(小原) 時を生み出す根源は第8識ですよね。その前の第9識はもう物理的な存在ではないですよね。

(横山) ないですね。岡のこの時点では、完全に心の世界といっていいと思う。それ以外の性質はない。「一即多、多即一」というか、万物が法則によって一点につながっている世界。

(小原) そこのところ、横山ダイアグラムのグラフに矢印をいれて、岡先生が使ってる「心」というのは実はここなんだと。だからね、あそこの第9識の世界が横山ダイアグラムで見ると、視覚に訴えるからつながっているという風にも見えるんですけども、説明を加えないと一般の人はわからない感じがしますね。

(横山) これはなかなか、僕も随分長い時間をかけてこういう図が頭の中に浮かんできた訳ですから、聞いてもすぐにはわからないかも知れないし、相当説明していかないと。

(小原) そこのところがよくわかってないと、何で第10識「真情の世界」を岡先生が発見したかということ、これは胡蘭成との「心」の違いから気づいたんでしょうけども。つまり、第9識ではなぜ不十分なんだろうかという問題ですわね。


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