「人とは何か」
【2】 第2の心と大脳
この第2の心はどこに宿っているのか。大脳に宿っていると思われるが、大脳のどこに宿っているのか。で、調べていってみる。大脳生理学は大脳を5つの部分に区分してる。そのどっかに宿っていると思う。それで調べてみる。
先ず前頭葉。前頭葉は第1の心の宿るところ。だからここではない。その次は前頭葉の少し上、運動領。運動領は全身の運動を司るところ。だからここでもない。
それから側頭葉。これは左右2つありますが、連絡がついている。だから1つのようなもの。大脳生理学は側頭葉は知覚、記憶、判断を司る、それから言語中枢もある、こう云ってる。そうすると機械室のようなもの。だからここでもない。
残るところは後頭葉と頭頂葉。大脳生理学は後頭葉は資料室だと云ってる。資料室というのはどういうところかと云うと、例えば小林秀雄さんだとすると、選り抜きの出土品の勾玉を見て、じっとそれに眺め入るところ。
それから特別の感銘を受ける。これは心がメロディーを奏でるから特別な感銘を受けたのですが、出土品を見て、じっと眺め入ると、特別な感銘を与える。そういう心はここにはない。でなかったら同じところに2つあるということになる。
そうすると、残りは頭頂葉だけしかない。頭頂葉は、大脳生理学は受入態勢の依ってきたるところと、そう云ってる。で、ここだとしますと、無私の心が頭頂葉に宿って、それの奏でるメロディーを(意識が働くのは第1の心です)第1の心というレシーバーはつぶさに受信する。そしてそれによって出処進退を決める。即ち受入態勢の依ってきたるところとなりますね。これでよい訳です。無私の心、第2の心は頭頂葉に宿っている。
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