(※解説16)
ここは社会生活や学校教育の基本を岡が語っているところであって、珠玉の言葉が目につく。
たとえば社会人に対しては「快、不快によって判断し行為したら、あくる日から会社はクビになるでしょう」とは、いつの世でも社会の鉄則である。
たとえば今、学生に万引きが多いとよく耳にする。それに対しては「すべからざることはしない。その時は不愉快に決っている」という岡の厳しい言葉がつづく。
また、「教えたものは覚えなくてはいけない。試験は◯✕式で覚える必要はない。無茶です」は今の教育を見事に突いている。
そして最後に「明治まで、日本の教育というものは、仏教にしろ、儒教にしろ、その反対ばかりやってきたのです」というのであるが、我々はもう一度「百年の計」といわれる教育を1から考え直さなければならないのではないだろうか。しかしその前に既に、岡には教育論の集大成「教育の原理」(復刻版「日本民族の危機」収録)がある。
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