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2015.11.18up

岡潔講演録(17)


「1969年の質疑応答」

【8】 星への移住

(岡) 滅亡といったって、なくなりゃしません。人は死んだって、なくなりゃしません。だから、日本民族の中核はここで滅びたと見えますけど、数万光年あるいはもっとか、そういうところへ移住するんです。移住の仕方は、そういう人達はここで普通に死にますが、次に生まれてみますと、そういう星へ行ってる。そこで新たにはじめるのです。しかし、それ以外の人達はどうなるか全くわからん。死んだって、なくなりゃしないから、ひどく悲惨なことになるだろうと思う。そういうことにならんようにと思ってる。既に解脱してれば、そうなるんです。中核は解脱してる。解脱してるというのは生きようとする盲目的意志で生きてはいない。

(質問) つまり滅亡ということは現在の社会では混乱して、そして、経済的にも政治的にも・・・

(岡) 人が地球上にいなくなること

(質問)  ああ、そういうことですか。

(岡) そうしたら、日本民族の中核は数万光年あるいはもっと遠くとか、そういうところへ行っていっしょに生まれる。そこで新たにはじめるんです。他の人達はどこへどうまぎれ込むのか全然わからん。暫く無生物のようになって、星雲のようになって働くんです。

 太陽を造り、地球を造りというようにやらされるかも知れませんね。そんなことまでわかり ませんが、ともかく生きようとする盲目的意志は絶えず働いてるんですが、生きようにもその星はない。だから、ひどく悲惨です。これ、勿論、地獄道。こんなことにならいようにと思っている。

(※解説8)

 これは「歌で読みとく日本歴史」の中の(14)「造化の神々」の中でも触れたのだが、岡が1974年に「最早人類自滅の危機は去った‼︎」と宣言するまでは、多分このような想定をしていたのである。

 というのも30万年前に日本民族がこの地球上へ渡ってくる前には、日本民族は「星替え、星替え、星替え、星替え」と岡がいっているように、どの星とは特定していないものの星を何度も替えてきたというのである。

 それは日本人の心をよくよく見てみると、その痕跡が心の構造にかすかにかすかに刻印されているからだというのであるが、これが最晩年に発見する15識までの心の構造に表現されているのではないかと私は兼々考えているのである。

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