「創造の視座」
【28】 前頭葉の鍛え方
ところで、第1の心ばかりが働いたんでは第2の心は、第1の心が働いている間は働かない。それで前頭葉というのは、これは使うことによって鍛えるのですね。が、その鍛え方ですが、ちょうど日本刀を鍛えるときは熱しておいて槌でたたいて水へつけ、また熱しておいて槌でたたいて水へつける。
つまり、かつ熱しかつ冷して鍛える。前頭葉もまたそういうふうに鍛えなければ、ずるずるべったりと鍛えたんでは、頭頂葉の働きを阻害する。そう思います。ともかく創造という働きに対しては、日本人の優秀性を信じてほしい。しかし、これは教えなければ起こらないものなんです。
その鍛え方は、かつ熱しかつ冷して、考えて考えて毛が抜けてしまうほど考えさせなければいけない。そして全然考えん時期というものもこしらえなければいけない。うんと考えさせ、うんと休める。こういうふうに鍛えるのが創造という働きの起こるゆえんだ。創造を教えるには、そうするのがよいと思えるわけです。
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