(※解説4)
岡はここでは表層意識と深層意識との2つに別けているが、当初は「2つの心」を提唱していたのである。「第1の心」を感情、意欲、理性というのだが、これらは全て「自分」というものが入るのである。
自分が嬉しい、自分が悲しい、自分が愛す、自分が憎むという「喜怒哀楽」が感情。人に勝ちたいという競争心が意欲。本当は人を助けたいという意欲もある筈。そして、妄性(時空性)と邪性(自己性)とが入ったのが理性。岡はこの理性を邪智型平等性智という。先ずはこれら自己中心的な「知情意」を全て取り除けと岡はいうのである。
そして、次に「第2の心」の心中の情緒(知)と腹中の情緒(意)も取り除くと、そこに残ったものが「真情」ということになる。これが岡によって発見された心の奥底である。しかし、岡は取り除いたものは全て必要無いというのではなく、この「真情」を出発点として外のものを生かせといいたいのである。
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