「情の構造」
【13】 心の濁りを一掃する
それで、どうすればいいかですが、今日本の国の心はひどく濁っている。まあ、終戦後、エゴイズムという濁りでひどく濁っている。これが一番目につくんですが、その他仔細に見れば、いろんな濁りがずっとはいっている。だいたい真情の世界を出て以後、物質的濁りだと知ったら、どれくらい濁っているかわかるでしょう。特に応神天皇以後、儒教や仏教でたっぷりおかしな色に染められたのが悪かった。こんなん、みな取ってしまわなきゃいけない。
で、心の濁りを一掃するのが大事で急を要する。これをやらなきゃ始まらない。そうしようと思ったら、教育はあまり濁った心の日本人が大きくなっていかないように、その点だけ十分注意してくれたら、あとは70年も放っておけば、人は自づから入れ替りますから、国の心の濁りはだいたいきれいに取れてしまう。
近頃の濁り、明治以後の物質主義、終戦後のエゴイズムというようなものが取れるだけじゃなくて、応神天皇以後の濁りがきれいに取れてしまう。あれ、出世主義とでも云いますか、あんなものみな取れてしまう。それを一偏やらなきゃ。応神天皇以前にかえさなきゃ。歌を詠ませば、誰でもみな柿本人麻呂のような歌が詠めるように一度したい。そう思っている。
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