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2023.08.20up

岡潔講演録(31)


「岡潔先生と語る 」(3)- 西洋の真似はやめよ -

【8】 人は善意をもって生くべきもの

 (男性)弁栄上人に帰依した田中木叉上人の書かれた弁栄上人のご伝説に「日本の光」がごいますね。

 (岡)ええ。

 (男性)その中に書いてあるんですが、都合の良かったことも、悪かったことも、後から考えてみりゃ大抵同じだと。

 (岡)後になってみれば、大抵同じようなものである。

 (男性)それで、私考えたんですが、都合の良かったとするのも、悪かったとするのも、これは第一の心であって・・・

 (岡)第一の心です。

 (男性)第二の心からみれば同じだ、そう解釈したらいい訳ですか。

 (岡)ええ、それでよろしい。何しろ人は五十億年かかって単細胞からここまで向上して来た。その一歩一歩が人生ですね。だから人生はどのように送るべきものかということは、ちょっと答えられない。この向上の一歩であればよい訳ですが、それがどういうことを意味するか、容易にはわからない。だから神々が心の中で働き続けてくれている。そのため人には善意というものが働く。それで人は善意をもって一生を終るべきものである、一生を送るべきものであると云う以上は、なかなか云えないでしょう

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