「人類自滅の危機」
【4】 数学道場
いやあね、僕は数学道場、あそこで大学院のドクター・コース終って、それからまあ出て直ぐのもあるが、大体10年ぐらい経ったところ、それを教えてる。ところが道場あるって聞いて、数学錬成してみようって来た。で、大分だって言うから、大分の大学かったら、いや、浪人してる。アッハハ。これやから、かなわん!
だけど維新の前ったら、そんな風だった。
このねえ、大学出てから一人前の数学者作ろうと思ったら、物理10年という、数学15年かかる。で、ひと1人作るというのは大変なこと。新たに大学作るという時、一番得難いのは人なんです。ところが文部省はねえ、機械が一番高い、その次は建物、教授の如きは辞令1本と思ってる。それが大学問題を呼んだんです。辞令1本で教授になったら、こんなもんどうせ、悪い事しかせん。「小人閑居して不善をなす」ことの始まり。
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